小麦粉を用いない含泡米粉食品の調理特性

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Cookery properties of cellular foods prepared with rice flour and without wheat flour

抄録

【目的】わが国の重要な農産物である米の消費量は年々減少し、米の消費量を増やす工夫が必要である。そこで、従来小麦粉を用いて作るものとされている含泡食品を、小麦粉を用いることなく米粉から調製し、栄養的にも優れた含泡食品を作ることを目的とした。【方法】本研究では豆乳の起泡性に着目し、豆乳泡沫とショ糖、卵黄、米粉(上新粉)を用いて含泡米粉生地を調製した。これを170℃で40分焼成し、スポンジケーキ状の含泡米粉食品を創製した。さらにショ糖の代わりにキシリトールを用いたケーキも調製した。得られた含泡米粉食品について比容積・水分含量・抵抗応力・色を測定し、また経時的にX線回折測定を行い、老化速度を調べた。さらに官能検査を行い、嗜好性を評価した。【結果】上新粉/豆乳を用いたケーキは、上新粉/卵白を用いたケーキと比べて、比容積が小さく膨化の程度が小さいこと、及びケーキの抵抗応力が大きいことが示された。色については、キシリトールを用いたケーキはショ糖と比較し、褐変が抑えられ明度が高くなった。また、上新粉を用いたケーキは小麦粉を用いたケーキと比較し、老化速度が遅くなる傾向が認められた。官能検査の結果から、上新粉/豆乳を用いたケーキは小麦粉/卵白を用いたケーキよりも、もちもちとした食感でしっとりとしておいしいと評価された。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205561241344
  • NII論文ID
    130005440181
  • DOI
    10.11428/kasei.55.0_130_2
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ