寝姿勢と体圧分布に関する研究

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タイトル別名
  • The study of sleeping body posture and distribution area of body pressure on the bed
  • Part 2
  • 第2報 体型による最大体圧への影響

抄録

目的 睡眠時の寝心地には寝姿勢や寝具の影響が大きい。敷き用寝具の体圧分布には年齢や性別による体格の影響があり、接触面積が異なる事が報告されている。本報告では、最も体重のかかると考えられる最大体圧に着目して、典型的な2種の寝姿勢における特徴と、年齢・性別・体型による違いについて検討をおこなった。<BR> 方法 奈良女子大学の人工気候室で、マットレス上に体圧センサーマット(Verg Inc.FSA4.0:センサー32×32個.測定可能圧値0.00~300.00mmHg/個)を敷いて、体幹部の体圧分布を測定した。実験には枕を使用し、被験者が自然な体位をとることができるように高さを調節した。被験者は仰臥位と側臥位2種類の各寝姿勢をとらせ、リラックスした状態での体圧を測定した。被験者は高齢者男女各10名、青年男女各11名の計42名とし、こちらで用意した着衣で計測を行った。<BR> 結果・考察 (1)仰臥位では高齢者男性の背部の体圧値が大きく、高齢者女性は臀部の体圧値が大きかった。側臥位では背部(肩)で青年男性の体圧が高く、臀部では高齢者男性の体圧が高かった。(2)年齢差としては、若齢者より高齢者のほうが最大体圧が高く、接触面積が大きかった。(3)寝姿勢により、仰臥位と側臥位では体圧が最も掛かる部分が異なる場合が多かった。(4)体格との関連では。仰臥位では最小胴囲と最大臀囲の比(W/H比)と背部(肩部)と臀部との最大体圧比と正の相関関係が認められたが、側臥位では負の相関関係が見られた。以上、体圧分布には年齢、性別で異なった特徴があり、仰臥位と側臥位では体格との関連に、正と負の逆の相関関係がみられたことから、寝具には体型と姿勢の考慮が必要であると考える。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205561307264
  • NII論文ID
    130006958709
  • DOI
    10.11428/kasei.63.0.278.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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