胸部形状に左右差のある乳がん罹患者のブラジャーの衣服圧とパッドの影響
書誌事項
- タイトル別名
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- Clothing pressure of brassieres and prostheses worn by women with breast asymmetry after breast cancer surgery
説明
目 的 乳がん罹患者で左右どちらかの乳房を全摘あるいは温存(部分摘出)した被験者を対象として、ブラジャー着用時および補整パッド装着時の衣服圧の分布をとらえ、ブラジャーのアンバランスの問題と補整パッドの影響について検討することを目的とした。なお、手術した側を術側、健全な側を健側とする。<BR> 方 法 被験者は、乳がん罹患者8名(全摘5名、温存3名)である。試料は、被験者が最も適合しているとしたブラジャー(フィットブラ)と、フィットブラ購入前のブラジャー(セカンドブラ)の2種とし、パッド装着の有無の組合せで実験を行った。まず、胸部形状をブラジャー着用前後とパッド装着の有無で3次元計測した。次に、衣服圧を術側10点、健側10点としてエアパック式接触圧測定器(AMI3037)で測定した。さらに、被験者5名は、トライアングル型のシリコン製パッドをサイズ0~5(重量120g~340g)の6段階に変化させた時の衣服圧を計測し、術側と健側のどの部位に影響するか検討した。<BR> 結 果 ブラジャー着用前の胸部3次元形状は術側と健側で大きく異なった。ブラジャー着用時もパッド装着の有無で形状に左右差が現れた。衣服圧はパッドを装着しない時には術側が低く、健側が高くなった。パッドを装着すると形状は整ったが、全体の衣服圧は増加した。パッドのサイズを変化させると、重量増加にともなって術側の衣服圧が大となった。特に、肩とバージスライン最下端の増加が大きかった。乳がん罹患者からは、術側に負担がかからず、左右のバランスを図ることができ、整容性や機能性のあるブラジャーや補整パッドを望まれた。不具合改善につなげる基礎データとして活用を図りたい。
収録刊行物
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- 一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
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一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集 63 (0), 220-220, 2011
一般社団法人 日本家政学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205561321472
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- NII論文ID
- 130006958723
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可