定点観測による各種衣服着用率の季節変化に関する研究

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タイトル別名
  • A Study on the Seasonal Changes of Clothing by the Fixed Point Observation Method

抄録

目的 : 本研究は、東京都内の一地点を通過する人々の着衣行動と気象・気候条件との関係を把握し、各種衣服前線予報の可能性を探ろうとするものである。方法 : 2001年6月~2002年5月までの一年間、約10日間隔で、東京都新宿区某交差点で横断歩道を渡る通行人をデジタルカメラ撮影し、その着衣を観察・分析した。撮影時刻は午後2時前後で、撮影対象数は一回当り約300名、述べ約11000名である。撮影画面中、靴まで明瞭に捕らえられている対象者の最外層を覆う衣服の種類、上衣丈、袖丈、下衣丈等を調査対象とした。これをもとに、観察日ごとに男女各対象者全数を分母とする着用率を求め、その時系列的変化によって季節変化に伴う服種別着用率の変化を観察した。また、同日における気象データと着用率の関係を分析し、各種衣服前線予測の可能性を検討した。今回の分析は気温との関係を中心とするものである。結果 : 1)男女共に季節性の大きな衣服としては、半袖シャツ、長袖シャツ、長袖ジャケット、ジャンパー、コート、マフラー、サンダル等が挙げられた。2)上半身衣服は5月に長袖から半袖、9月に半袖から長袖へと変化がみられた。3)下半身衣服は上半身衣服の半袖から長袖の変化に呼応して、膝丈パンツからロングパンツへの移行が見られた。4)全体的に女性のほうが男性より衣服の種類が多く、こまめな季節対応が見られた。(本研究の一部は国土環境(株)の補助によるものである。)

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205561497088
  • NII論文ID
    130005440302
  • DOI
    10.11428/kasei.55.0_200_2
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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