日本における学校給食から中国の給食の可能性を探る
書誌事項
- タイトル別名
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- The possibility of the school lunch in China refer to the school lunch in Japan
説明
【目的】近年、中国子供達における栄養問題が深刻になった一方、食生活や心身の健康状態が変わってきている。1999年の「学生栄養食」は児童・少年の健康成長を促進する主要な「戦略手段」として、中央政府により促進されていたが、現在は全中国で普及できていない。「学生栄養食」を作る委託業社は当初の目的や内容を変え、破産したりしている現状もある。そのため、仲間と食べ、体験を通して学ぶことが出来る生きた教材である日本の学校給食を検討し、中国学生栄養食の問題点を明らかにする。さらに学生栄養食の普及の可能性及び教育との結びつきを検討することを目的としている。 【方法】(1)2010年6月岐阜大学附属小学校5年生及びその保護者を対象として、子供の家庭での食生活習慣、食事の様子、学校の食事についての思いなどのアンケート調査を行った。(2)2010年8月~9月、経済格差のある中国の江蘇省(栄養食あり)、四川省(栄養食なし)、広西壮族自治区(栄養食なし)の大学の附属小・中学生を対象とし、学校での食事中の観察及びアンケート調査を行った。 【結果】日本の学校給食の現状に比較して、中国の学生栄養食が普及していない学校では、_丸1_食事中の状況は、食べる順序や食べ方等が混乱し、管理が行き届いてない_丸2_調理は教師が行う、調理師や栄養士が不在_丸3_食事中や教育課程の中で、食に関する指導が行われていない_丸4_国や地方政府からの援助は少なく、政策は行き届いていない_丸5_献立の選択自由、生徒の自主性に任せているが問題となる等、経済発展の格差による地域差が著しいことが明らかになった。学生栄養食を食べているか否かによって、健康への意識や食生活に対する態度の違いが見られた。学生栄養食を食べている子供達の学校の食事に対する思いは日本の子供達に類似、食への関心がより高いと示している。
収録刊行物
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- 一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
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一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集 63 (0), 168-168, 2011
一般社団法人 日本家政学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205561548288
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- NII論文ID
- 130006958805
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可