胸椎椎間板ヘルニアの症状と手術術式について

Description

【目的】手術を施行した胸椎椎間板ヘルニア症例の病態、治療成績について検討した。【対象と方法】胸椎椎間板ヘルニアに対して手術を施行した6例を対象とした。男性5例、女性1例で、年齢は46?79歳、平均65.7歳であった。自覚的、他覚的所見、日整会頚髄症判定基準から上肢項目を除いた正常11点法(以下JOAスコア)、画像所見を検討した。手術術式については現在の我々の方針を提示したい。【結果】初発症状は下肢の脱力・しびれが3例、腰背部・下肢の疼痛が3例であった。術前JOAスコアは平均3.8点、術後JOAスコアは平均8.8点、平均改善率は73.2_%_であった。単純X線所見で椎間板の狭小化は4例に認められた。ヘルニアの局在は硬膜の片側が4例、硬膜の腹側の傍正中部が2例であった。ヘルニア高位はT7/8、T9/10、T10/11、T12/L1が各1例、T11/12 が2例であった。前方手術を1例に、後方手術を5例に対し施行した。後方手術の5例のうち、片側の椎間関節を含む椎弓切除によりヘルニアを摘出したものは3例、片側の椎弓根の切除を行ったものは2例であった。後方手術のうち4例に対し術中モニタリングを行った。【考察および結語】胸椎椎間板ヘルニアは下位胸椎に多く発症しており、下肢運動機能の障害が著しかった。術式については、術中モニタリングを併用し、後方手術で片側の椎間関節、必要に応じ椎弓根を切除すれば、安全にヘルニアを摘出できると考えた。

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Details 詳細情報について

  • CRID
    1390001205562211200
  • NII Article ID
    130006959158
  • DOI
    10.11359/cjaost.105.0.96.0
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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