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等尺性収縮における筋力発揮特性の検討
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- 山本 洋之
- 神戸総合医療専門学校理学療法士科
Bibliographic Information
- Other Title
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- 張力曲線の傾きより
Description
【目的】筋の力またはトルクを測定した場合、力の発揮からの時間経過とともに張力の変化を示す、力-時間曲線といわれるグラフを得ることができる。等尺性収縮で行った場合、最大限の力(peak force,PF)が筋力の指標として使われることが多いが、PFが記録されるまでの時間(time to peak force,TPF)でそれを除したものを力発生率(rate of force development)として、筋の特性の指標にもなるとして使われることがある。TPFは筋によらず比較的一定であるとする報告もあるが、実際にはかなりの変動があることを経験している。PFについても同様に、運動経験の乏しい場合には最大の筋力発揮が速やかに行えないことも経験している。そのような場合に、等尺性収縮時の力-時間曲線を検討することで、力発生率等によらず筋の特性を表す指標を考案したので報告する。<BR>【方法】被験者は成人女子6名(平均年齢29.7歳)であり、最近では継続した運動経験はなかった。被験者には実験の目的と概要を説明し同意を得た。筋力の測定は、椅子座位で股関節90度屈曲、膝関節90度屈曲の位置より、音の合図で等尺性で最大努力の膝の伸展を3秒間するように指示した。測定は、練習の後、3分間の休憩を挟んで5回繰り返すことをあらかじめ示していた。張力は足関節上部にパットがあたるように調整されたセンサーで測定し、60Hzのサンプリング周波数でAD変換した後、パーソナル・コンピューターに取り込み、PF、TPF、力発生率を求めた。また、力の発揮開始からそれぞれ0.25秒、0.5秒、0.75秒後のトルクをその時間で除したものを、傾き1/4、傾き2/4、傾き3/4として求めた。データから、各被験者毎の平均と標準偏差、また6個の計測項目間の相関係数を求め、被験者全体の傾向を検討した。<BR>【結果】PFの各被験者の5回の平均は58.1Nmから148.8Nmであるが、各被験者内におけるばらつきは小さかった。TPFは、0.8秒から3.3秒とばらつきが大きく、また各被験者内におけるばらつきも大きかった。そのために力発生率のばらつきも大きくなり、筋力の発揮特性としては試行間の差が大きくなった。PFが筋力を表しているとして、その値と相関の高い特性の指標として傾きを求めると傾き3/4が最もPFと相関は高かったが、PFとTPFの両方にともに相関が高いのは、傾き2/4であった。<BR>【考察】筋力そのものはPFとして考えうるとしても、筋力の発揮から最大張力までの時間は個人差がある。筋力の発揮特性として時間との関係で張力を解釈する必要があり、傾きとして示した筋力の発揮から0.5秒、または0.75秒での張力を時間で除したものが、その指標に有効ではないかと考えられた。<BR>
Journal
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- Congress of the Japanese Physical Therapy Association
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Congress of the Japanese Physical Therapy Association 2007 (0), A1047-A1047, 2008
Japanese Physical Therapy Association(Renamed Japanese Society of Physical Therapy)
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205565804416
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- NII Article ID
- 130005014977
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
- CiNii Articles
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- Abstract License Flag
- Disallowed