学生数増加と新カリキュラムによる科目変更が学内評価実習の学習効果に及ぼす影響

DOI
  • 藤縄 理
    埼玉県立大学保健医療福祉学部理学療法学科
  • 鈴木 陽介
    埼玉県立大学保健医療福祉学部理学療法学科
  • 荒木 智子
    埼玉県立大学保健医療福祉学部理学療法学科
  • 須永 康代
    埼玉県立大学保健医療福祉学部理学療法学科
  • 森山 英樹
    埼玉県立大学保健医療福祉学部理学療法学科
  • 久保田 章仁
    埼玉県立大学保健医療福祉学部理学療法学科
  • 井上 和久
    埼玉県立大学保健医療福祉学部理学療法学科
  • 田口 孝行
    埼玉県立大学保健医療福祉学部理学療法学科
  • 西原 賢
    埼玉県立大学保健医療福祉学部理学療法学科
  • 丸岡 弘
    埼玉県立大学保健医療福祉学部理学療法学科
  • 伊藤 俊一
    埼玉県立大学保健医療福祉学部理学療法学科
  • 原 和彦
    埼玉県立大学保健医療福祉学部理学療法学科
  • 高柳 清美
    埼玉県立大学保健医療福祉学部理学療法学科
  • 星 文彦
    埼玉県立大学保健医療福祉学部理学療法学科
  • 細田 多穂
    埼玉県立大学保健医療福祉学部理学療法学科

抄録

【目的】<BR> 本学は平成18年度に組織改編に伴い新カリキュラム(以下新カリ)を導入し、定員を20名から40名に増員した。平成19年前期に実施した評価学の授業において、旧カリキュラム(以下旧カリ)で生じなかった問題に遭遇した。授業では新カリ・旧カリとも総論の講義後、姿勢の観察と運動機能評価(自動運動検査、他動運動検査、等尺性抵抗運動検査)の実習をして被検者の特徴を分析するレポートを課してきた。旧カリでは90分授業1コマを3回、新カリでは90分授業2コマを3回実施した。講義・実習の内容とレポートの課題と評価基準は同一なので、レポートの到達度(点数)を分析した。<BR>【方法】<BR> レポートの評価基準は、(1)形式や項目と構成、(2)目的・方法・結果・考察・まとめなど各項目の内容を5点間隔100点満点で採点し、初回レポートは70点以上を合格とした。再提出の場合は初回の基準から10点減じて90点から60点を合格として到達度を評価してきた。この評価基準を用いてきた旧カリの2期生から7期生までと新カリ初年度の8期生の点数を比較した。<BR>【結果】<BR> レポートの評価結果〔平均±標準偏差(範囲)〕は、2期生24名:83.3±6.0(95-75)点、3期生23名:78.0±3.9(85-75)点、4期生24名:85.2±4.5(90-75)点、5期生20名:84.8±5.0(90-75)点、6期生23名:87.0±2.5(90-85)点、7期生22名:78.6±9.5(90-50)点で不合格1名、8期生43名:33.8±14.9(75-10)点で不合格42名であった。7期生の不合格1名は再提出で合格点に達した。8期生の不合格者42名中、再提出で合格した者10名、再々提出で合格した者6名、再々再提出で合格した者1名であり、合格者の総計は17名であった。各レポートでは必ず細かく添削をし、口頭や文書による指導も行った。<BR>【考察】<BR> 指導者数は1期生から4期生まで教員1名、5期から7期は新カリの準備として教員2名で指導した。新カリでは教員2名で、旧カリと同一内容の授業を2倍の時間で実施した。しかし、レポートの課題と採点基準が同じにもかかわらず到達度が著しく低下していた。レポートの内容では授業中指導した書式・構成・内容に問題のあるレポートが多数存在し、学生は自ら学習していなかった。旧カリ時は2期生以降、レポートの対策や学習方法について先輩からの情報が蓄積していったことが推察される。新カリでは、学習内容が同じでも科目名が違うため学生は先輩から学習方法について助言を受けていなかった可能性がある。<BR>【まとめ】<BR> 学生数が2倍になったため、評価学の授業で実習時間や教員数を増やしたがレポートの目標到達度は低かった。再レポートにも多くの時間をかけて添削指導したがその効果は十分に現れなかった。今回の結果をもとに対策を検討していきたい。<BR>

収録刊行物

  • 理学療法学Supplement

    理学療法学Supplement 2007 (0), G0419-G0419, 2008

    公益社団法人 日本理学療法士協会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205568300416
  • NII論文ID
    130005016288
  • DOI
    10.14900/cjpt.2007.0.g0419.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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