乳酸を用いた嫌気性水素発酵に及ぼす有機酸の影響

書誌事項

タイトル別名
  • The effect of the organic acid on the hydrogen production from lactic acid by anaerobic fermentation

説明

本研究では乳酸を基質とした嫌気性水素発酵について酢酸と酪酸の初期濃度の及ぼす影響を検討した. 実験は,種菌源として土壌を用い,基質として乳酸を、有機酸として酢酸と酪酸を投入した.pHは菌体の培養をpH 6で開始した後に5へ低下させて行った.反応器の内部を窒素ガスで置換した後,温度35 ℃,攪拌速度150 rpmで実験を開始し,気体生成物は水上置換法により捕集しGC-TCDで水素を定量し,液体生成物(乳酸,酢酸,酪酸はHPLCで,グルコースはフェノール・硫酸法で定量した. 酢酸の添加は生成量に変化を及ぼさないが,生成速度を150時間から50時間へと加速した.酪酸の添加は菌体の増殖や始動を強く阻害し,水素の生成量は大きく減少した.このため,乳酸からの水素生成を行う際には,希釈や分離によって酪酸の濃度を低減することが有効であると示唆された.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205589302400
  • NII論文ID
    130004631248
  • DOI
    10.14912/jsmcwm.21.0.150.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ