平城京の土器埋納遺構出土地と宅地利用

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タイトル別名
  • The Sites of Ritually Buried Pottery and Utilization for Residential Areas in NARA Capital

抄録

本研究では、平城京において地面に土器を埋納した遺構の中から、地鎮や胞衣壺埋納の可能性があるものについて、出土地の位置や規模、土地利用を整理することを目的とする。土器埋納遺構の性格を断定するのは困難な作業である。そこで確実な例で使用された土器や、胞衣に特有な墨、地鎮遺構に顕著なガラス玉や金箔など中に納められるものを参考に事例を整理した。土器埋納遺構の数は多くなく、分布にも偏りがみられる。集中して確認されたのは、五条以北は宮に近い右京域、宮前面の左京域、他にいわゆる外京域である。対して五条以南では数は少ないが、八条付近では左右京ともに分布している。この分布を宅地規模でみた場合、1町以上利用の土地からの出土は、東西二坊大路に面する範囲で認められる。ここでは、出土地を五位以上の貴族の居住地とされる1町以上の利用と、分割された利用に分けて検討した。宅地利用の変遷と胞衣、地鎮の遺構をみていくことにより、細分化される前の宅地からの胞衣壺、公的施設の時期の地鎮や、奈良時代を通じて1坪利用の宅地からの両者の出土などモデルとなる型を抽出することを試みる。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205592347904
  • NII論文ID
    130005020882
  • DOI
    10.11518/hgeog.2005.0.18.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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