線形化ボルツマン方程式の対称性

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タイトル別名
  • Symmetry of the linearized Boltzmann equation
  • Theory and numerical demonstration for time-dependent systems
  • 非定常系の理論と数値検証

抄録

発表者は,最近,線形化ボルツマン方程式と気体分子の表面散乱則が一般的に有する対称性を利用して,熱現象と力学現象の相反性を論じる一般論を構築した.本講演ではこの一般論から導かれる平行平板間流路に誘起される希薄気体の圧力勾配による流れ(ポアズイユ流)と温度勾配による流れ(熱遷移流)の形成過程(最終定常状態を含む)を取り上げる. 1.前者で誘導される(無次元)熱流量と後者で誘導される(無次元)質量流量が,全範囲の希薄度の全領域において,任意の時刻で一致することを述べ,数値検証の結果を示す. 2.同じ流路内の一様流れからの緩和問題を導入する.この問題における質量流量および熱流量の初期時刻から注目時刻までの積算量が,同時刻におけるポアズイユ流および熱遷移流の質量流量に等しいことを述べ,数値検証の結果を示す. さらに,非定常系にみられる速度分布関数の注意すべき特徴をいくつか述べ,数値実験上の留意点を紹介する.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205593142656
  • NII論文ID
    130004604791
  • DOI
    10.11345/japannctam.60.0.234.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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