都市内中規模緑地におけるクールアイランド現象と温熱環境に関する研究

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タイトル別名
  • The research on the cool island effects and the thermal environment of the medium size green spaces in the city

抄録

近年、ヒートアイランド現象による都市熱環境の悪化に対し、緑地は周辺市街地に比べ日射遮蔽や蒸散による空気温度を冷却させる等の機能があるため、都市熱環境改善効果が期待されている。都市緑地に対するクールアイランド(気温冷却効果)の既往研究は様々があるが、それらの対象は殆ど50ha以上の大規模緑地であり、中小規模緑地に対する報告が少ないのが現状である。したがって、中小規模緑地によるクールアイランド強度とその温熱環境を究明するため、本研究では27haの中規模緑地—青山霊園を対象し、温熱環境を測定してSET*を評価する。 実測は2010年8月3-4日の午前10時から午後2時半まで、卓越風向に沿う街区と緑地内における約11測点に行われた。結果を以下に示す: 1.青山霊園のクールアイランド強度は最大3℃に達し、市街地に対する冷却効果は風下約200mの距離にまで及んだ。湿度についてはは緑地内の相対湿度は市街地よりかなり高いが、絶対湿度の差はそれほど顕著ではなかった。風速については緑地の存在が風上側の風速を約0.8m/sを低下させた。 2.緑地内のSET*の方は、外部に比べ約5-7℃低下し、より緑地が快適な温熱環境を形成していることが確認された。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205594235776
  • NII論文ID
    130004604733
  • DOI
    10.11345/japannctam.60.0.182.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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