ミャンマー Nam-Ya地方のルビー産出の現状およびその他の産出宝石

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タイトル別名
  • Production situation of Ruby and other gem stones from Nam-Ya in Myanmar

抄録

ミャンマーの鉱山は外国人の入山が認められていないため、産出される宝石に関する情報は十分に開示されていません。これが、時には、誤った情報が流通してしまう原因ともなっています。 例えば、Nam-Yaで産出されるルビーは、「Nasyaseik産」と呼ばれることがあります。Nam-Yaにはいくつかの鉱区があり、現在産出しているのは、「Zabbow」および「Cammain」が中心となります。「Nayaseik」はNam-Yaの中のすでに枯渇してしまった鉱区の名前になりますので、この呼び方が適当でないことは明白です。<BR>  同様に、加熱処理をはじめとする処理の有無については、流通過程に乗せられたルースを検査しても、信頼性の高いデータを取得することは大変困難なことと予想されます。完成した商品であるルースは、現地通貨ではかなり高額であるということ、そして、現地の業者の立場を考えれば、少しでも、商品価値を高める努力は当然のことであり、また処理技術自体が自社商品の競争力を握る鍵となる場合、ミャンマーの情報開示が行われにくいのも当然のことと考えられます。<BR>  そこで、ミャンマー連邦国に現地法人があるモリスでは、ルビーの研究のために、カチン州にあるルビー鉱山「Nam-Ya」で活動ができる拠点をつくり、そこで採取した原石を自社の工房でカット研磨し、拡大検査を継続して行うことにしました。この現地スタッフ(F.G.A.)によるデータ収集は、6年目になりますが、これからも継続した活動を通して、信頼性の高いサンプル、データ、情報の蓄積を行い、その情報を開示していきたいと考えています。今回は、この原産地での活動から得られたNam-Ya鉱山のルビー産出の現状とその原石の特徴、およびルビー以外に産出される宝石についての情報を報告します。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205595620736
  • NII論文ID
    130006962715
  • DOI
    10.14915/gsj.31.0.8.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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