新潟平野下流域におけるダイオキシン類汚染の歴史的変遷

書誌事項

タイトル別名
  • TIME TRENDS AND SOURCE FOR DIOXINS IN SEDIMENTS IN A LARGE-SCALE RICE PRODUCTION AREA, NIIGATA, JAPAN

抄録

新潟市にある鳥屋野潟で湖底堆積物を採取し, 堆積年代とダイオキシン類の測定を行った. 鳥屋野潟の底質には高濃度のダイオキシン類が堆積しており, そのピークは1968年 (301pg-TEQ/g) であった. 1960年代始めから1970年代半ばの堆積層では, 底質の環境基準値 (150pg-TEQ/g) を上回った. 主成分分析を用いて汚染要因の抽出を試みたところ, 水田除草剤のPCP, CNPと焼却, PCB製品の影響が明らかになった. それぞれの寄与率では毒性等価濃度の大半をPCP, CNP起源の汚染が占めており, co-PCBの起源はほとんどがPCB製品であった. これら発生源となった化学物質は現在使用されていないが, 現在の水系の汚染も過去の化学物質の利用に大きな原因があることが明らかになった.

収録刊行物

  • 土木学会論文集

    土木学会論文集 2004 (769), 1-9, 2004-08-22

    公益社団法人 土木学会

参考文献 (4)*注記

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