腐食した橋梁用亜鉛めっき鋼線の強度特性

  • 鈴村 恵太
    社団法人 土木学会 新日本製鐵 (株) 相模原技術開発部
  • 中村 俊一
    社団法人 土木学会 東海大学 工学部土木工学科
  • 樽井 敏三
    新日本製鐵 (株) 鉄鋼研究所 鋼材第二研究部

書誌事項

タイトル別名
  • STRENGTH CHARACTERISTICS OF CORRODED GALVANIZED BRIDGE WIRES
  • フショク シタ キョウリョウヨウ アエンメッキ コウセン ノ キョウド トクセイ

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抄録

吊橋や斜張橋ケーブルを構成する亜鉛めっき鋼線を対象とし, 湿潤ガーゼ巻き腐食促進法により異なる腐食レベルの試験片を作成し, 腐食度と強度の関係を研究した. 腐食の進行により, 公称引張破断応力は低下したが, 実引張応力は変化しなかった. 一方, 亜鉛めっきが消費され地鉄の腐食が進行しはじめた時点から, 伸び, ねじり強度および疲労強度は著しく低下した. また, 腐食させた亜鉛めっき鋼線の鋼中水素量測定および疲労試験後の破面観察により, 水素脆化の可能性は低いことを見出した. さらに, 腐食により表面に凹凸が生じることを確認した後, 表面凹凸を機械切削した鋼線の伸びが回復することを見出し, 強度低下の主原因は腐食による表面凹凸であることを明らかにした.

収録刊行物

  • 土木学会論文集

    土木学会論文集 2003 (731), 367-377, 2003-04-21

    公益社団法人 土木学会

被引用文献 (6)*注記

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参考文献 (23)*注記

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