Ti系強誘電体におけるドメイン挙動と酸素空孔の相互作用

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Interaction between domain dynamics and oxygen vacancies in Ti-based ferroelectrics

抄録

強誘電体中に生成する酸素空孔は、ドメイン反転を阻害するクランプ中心として作用することが知られる。本研究では、フラックス法で育成したチタン酸ビスマス(BiT)単結晶において、電界を印加した際のドメイン反転挙動を圧電応答顕微鏡により観察した。また、第一原理バンド計算を用いて、チタン酸鉛(PT)における酸素空孔と90度ドメインの相互作用を評価した。酸素空孔を導入したBiT結晶では、抗電界より十分大きな電界を印加した後も、電界方向に反転していない90度ドメインが残留していた。PTにおける第一原理計算の結果、酸素空孔が90度ドメイン壁の近傍に位置したときに最も安定な構造となることが示された。以上の結果から、酸素空孔による90度ドメイン壁のクランプが、分極特性の劣化を引き起こすことが明らかとなった。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205615390208
  • NII論文ID
    130006972170
  • DOI
    10.14853/pcersj.2008f.0.111.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ