西表島に生息するオキナワエセコブハシカ(<I>Ficalbia ichiromiyagii</I> Toma and Higa)雌成虫,幼虫・蛹について

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タイトル別名
  • On female, pupa and larva of <I>Ficalbia ichiromiyagii</I> Toma and Higa (Diptera: Culicidae) in Iriomote Is.

抄録

2011年5月,西表島大富の森林内の湿地水溜りよりFicalbia(エセコブハシカ)属の幼虫を採集し,室内飼育により雌・雄成虫・蛹・幼虫の標本を作製した.雄標本を原記載と比較した結果,西表島から雄成虫だけで記載されたFicalbia ichiromiyagii Toma and Higaと同定された.未記載の雌・蛹・幼虫を記載し,剛毛配列を図と表で示した.本属は現在アフリカから4種,アジアから3種が記載されており,Fi.ichiromiyagiiの雄の生殖器は香港から記載されているFicalbia jacksoni Mattinglyと似ている.アジア産のコブハシカ属の種はいずれも蛹・幼虫の記載方法は古く,不十分な記載で.比較は困難である.マダガスカル(アフリカ)から詳細に記載されているFicalbia uniformis(Theobald)の蛹・幼虫とFi.ichiromiyagiiは良く似ている.Fi. ichiromiyagiiの蛹の特徴は6-CT毛が呼吸角より長く, 腹部の2-II毛は長く6分技,6-II毛は非常に長く,単毛,腹部X節のmedian caudal 毛は欠く.幼虫は頭毛 1-Cは太く東状様(spine-like)で通常小さい側枝を有する.腹毛7-IIは比較的長く7分技,呼吸官比は3.28である.ライトトラップで採集した本種雌中腸内の血液(blood meal)はDNAの分析結果,イノシシ由来と判定されている.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205620855936
  • NII論文ID
    130005478414
  • DOI
    10.11536/jsmez.64.0_54_1
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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