沖縄および奄美大島における<I>Culex vishnui<I>幼虫の生息調査

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タイトル別名
  • Distributional investigation on <I>Culex vishnui<I> larva in Okinawa and Amami

抄録

日本脳炎媒介蚊を含むCulex vishnui subgroupの蚊の内3種Cx. tritaeniorhynchus(コガタアカイエカ),Cx. pseudovishnui(シロハシイエカ),Cx. vishnui(ウィシニイエカ・ニセシロハシイエカ)が沖縄県に生息することが知られている. 我々は,これまで,本種亜群の蚊の調査を行ってきており,結果は本学会や支部大会で発表して来た.今回は本種亜群の蚊,特にCx. vishnuiの最近の生息状況を明らかにするために,我々は2008年4月から7月にかけて,沖縄県の伊平屋島,沖縄本島(6地域),西表島と鹿児島県の奄美大島で本亜群の蚊幼虫の主要な生息水域(水田,休耕田や田芋畑など)で調査を実施した.<BR>  その結果,奄美大島と伊平屋島では, 蚊が生息する水域(22,20)の82%と70%に本亜群の蚊が生息していたが,奄美大島ではCx. tritaeniorhynchusCx. pseudovishnui,伊平屋島ではCx. tritaeniorhynchusのみで,いずれの島でもCx. vishnuiの生息は見られなかった.沖縄本島と西表島では,蚊が生息する水域(79,23)の84%と70%に本亜群の蚊が生息し,3種の割合は沖縄本島ではCx. tritaeniorhynchus 82%, Cx. vishnui 33%, Cx. pseudovishnui 20%で,西表島ではそれぞれ75%,56%,13%であった.沖縄本島ではCx. vishnuiの生息割合は地域により異なり,これまで調査した金武町の結果に比べて高頻度に生息している地域があったが,個体数は少なかった.西表島でのCx. vishnuiの生息は,これまでと同様,高頻度に生息し,個体数も多かった.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205620868096
  • NII論文ID
    130006980572
  • DOI
    10.11536/jsmez.61.0.63.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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