フィリピン・ルソン島における古タイヤから発生するデング熱媒介蚊の分布調査
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- 比嘉 由紀子
- 長崎大学
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- Arlene Garcia-Bertuso
- フィリピン大学マニラ校
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- 徳久 晃弘
- 長崎大学
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- 永田 典子
- 長崎大学
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- 沢辺 京子
- 国立感染症研究所
書誌事項
- タイトル別名
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- Studies on the distribution of dengue vectors collected from used tires in Luzon Island, Philippines.
説明
デング熱は20世紀以降,流行が世界中で報告され,2億 5千万人以上が感染リスクを負っており,特に熱帯アジアでの流行が大きく,この地域に限っていえばマラリアを凌ぐ最も深刻な蚊媒介性ウイルス感染症となっている.フィリピンは東南アジアの中でも特にデング熱感染者数,死亡者数が多い国であるが,媒介蚊に関してはマニラを含む首都圏の情報が断片的にあるのみである.そこで,本研究では, 2010年 1月にルソン島において,古タイヤから発生するデング熱媒介蚊調査を行った.侵襲度を調べるとともに,野外にてピレスロイド系殺虫剤感受性簡易試験を行った. その結果,135地点から蚊の幼虫を採集した. 3,093個のタイヤのうち,775個のタイヤをチェックした. 有水,有蚊幼虫タイヤ数はそれぞれ 341(44.0%),127(16.4%)個だった. ネッタイシマカはルソン島に広く生息しており,ヒトスジシマカは北部と南部の一部にみられた.デング熱媒介蚊以外にネッタイイエカも採集された ネッタイシマカのほうがヒトスジシマカよりピレスロイド系殺虫剤に対する感受性が低下していることが示唆された.
収録刊行物
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- 日本衛生動物学会全国大会要旨抄録集
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日本衛生動物学会全国大会要旨抄録集 64 (0), 48-48, 2012
日本衛生動物学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205620921344
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- NII論文ID
- 130005478447
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可