Sequence diversity in introns within the sodium channel gene of <I>Aedes albopictus</I>

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  • ヒトスジシマカのナトリウムチャンネル遺伝子におけるイントロン配列の解析

Abstract

ナトリウムチャンネルはDDTやピレスロイドのターゲットとなる重要なタンパクであるが,その遺伝子の中には,転写はされるが最終的な転写産物からは除去されるイントロンと呼ばれる配列がある.イントロン配列は種によっては大きな変異を示すことから,集団遺伝学的なマーカーとなるだけでなく殺虫剤抵抗性にかかわる重要な突然変異の起源や動態を推測する手がかかりになりうると考えられる.本研究では,ヒトスジシマカにおいてナトリウムチャンネル内のイントロンにどの程度の変異が存在するか,また場所によって固有のタイプがあるか否かを調べた.長崎市内の公園22箇所から採集したサンプルに加え,東京,宝塚市,福岡市,大分市の個体群由来の実験室系統,そして奄美大島と与那国島で採集されたサンプルからDNAを抽出しPCR法でナトリウムチャンネルのドメイン2の一部を増幅し,アミノ酸番号 1016と1017の間に存在するイントロンの配列を決定した.ヒトスジシマカのイントロンは報告されているネッタイシマカのものよりは明らかに短く70-90塩基程度で,長さによって少なくとも3つのタイプが存在することが明らかになった.また,それぞれの長さのタイプの中で配列の変異が見られた.各タイプの地域間の頻度の違いについて現在解析中である.これらの結果からイントロン配列による殺虫剤抵抗性遺伝子のタイピングにおける有用性について考察する.

Journal

Details 詳細情報について

  • CRID
    1390001205620966144
  • NII Article ID
    130005478483
  • DOI
    10.11536/jsmez.64.0_63_1
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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