中間宿主貝の分子系統学的研究-カワニナ類ミトコンドリアDNAのCO1領域における驚くべき種内変異

書誌事項

タイトル別名
  • Molecular phylogenetic studies on intermediate snail hosts - Suprising intra-specific variations of the CO1 region of mitochondrial DNA in species of Semisulcospira.

説明

本研究では、高知県におけるカワニナ類(カワニナおよびチリメンカワニナ)についてミトコンドリアDNAのCO1領域の塩基配列を調べ、両種ともに驚くべき種内変異が見い出されたので報告する。今回調査した材料は、カワニナは高知県から、またチリメンカワニナについては、高知県からと京都市から採集し、塩基配列を調べた。今回は比較のため、琵琶湖固有種ハベカワニナ、宇治川固有種ナカセコカワニナについても塩基配列を調べた。その結果、両種とも、それぞれ2つのグループに分かれた。グループ間の塩基置換数は極めて大きかった。近隣結合法による系統樹解析を行ったところ、大きくカワニナとチリメンカワニナの2つのクラスターに分かれたが、ハベカワニナとナカセコカワニナは一つのクラスターを形成し、チリメンカワニナのクラスターと融合した。また、形態的な分類と分子による分類が合わない個体があり、両種で交雑をしていることが暗示された。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205622677888
  • NII論文ID
    130006982791
  • DOI
    10.11536/jsmez.54.0.56.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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