開胸開腹術後の患者に対するリハビリテーションのパンフレットの作成について

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抄録

【はじめに】<BR>近年、開胸開腹術後のリハビリテーション(以下リハ)は、術後なるべく早くから開始することにより、早期離床・早期退院、予後の改善が期待できるという報告がある。当院においても平成16年度より、開胸開腹術後の患者への介入の頻度が増えるようにリハ科より医師へリハ処方の依頼を行うようになり、現在訓練件数も順調に増え続けている。クリニカルパスを使用している件数も増え、入院期間の短縮化もなされてきている。この度当院リハ科ではリハによる効果をより高めるために、開胸開腹術後のリハのためのインフォームド・コンセント(以下IC)にて使用するパンフレットの作成を行った。この発表では作成の過程で行った取り組みと、今後の運営についての考察を報告する。<BR>【目的】<BR>リハを開始するにあたり、スムーズな訓練と、効果の向上のためにICを判りやすく、不足無く行う必要がある。ただし、その説明内容はセラピストの経験や能力により異なり、得られる理解に差が出る可能性が出てくる。その差をなくすため、ICにて用いるパンフレットを作成することで、説明者による差が無くなり、さらにはより分かりやすい説明が行えると考えた。<BR>【方法】<BR>資料作成に際しては、インターネット上に掲載してあるパンフレットから、レイアウト・項目・説明文等を参考にし、文献からはデータや図などを引用した。完成した資料の内容は、対象となる患者の範囲、リハを行う必要性について、実際に行うプログラム、患者・家族への注意事項からなる。手術後の不安を抱えている時期にリハを導入するため、できるだけその不安を取り除く様、わかりやすい文章表現を心掛けた。また、確実に理解が得られるように、内容の記載はエビデンスとなるデータを掲載し、図解などを多く取り入れ、見やすいレイアウトになるように心掛けた。<BR>【考察】<BR>今回様々な工夫を行うことで、当院オリジナルのパンフレットが出来た。今回の作成において、インターネット上に様々な情報が掲載されており、作成作業においてはとても参考になった。今後は実際に運用しつつ、患者の満足がより得られ、スムーズなリハの運営ができるように、パンフレットの改良を続けていきたいと考えている。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205624124160
  • NII論文ID
    130006984395
  • DOI
    10.11496/kyushuptot.2006.0.122.0
  • ISSN
    24238899
    09152032
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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