当院回復期リハビリテーション病棟における充実加算体制後のリハビリ効果判定

DOI

抄録

【はじめに】<BR> 平成22年4月、集中したリハビリテーション(以下リハビリ)を提供する体制を評価する項目として回復期リハビリテーション病棟(以下回復期病棟)において休日リハビリテーション体制加算(以下休日加算)・リハビリテーション充実加算(以下充実加算)が新設され、回復期病棟におけるリハビリ量の確保(実施単位数の増加)が見られており当院においても例外ではない。<BR> リハビリを提供する以上、効果を認めなければならないと考え今回改定前後のリハビリ効果を在宅復帰率・FIMより検討した。<BR>【目的】<BR> 回復期病棟における体制加算施行前後のリハビリ効果の検証を行う。<BR>【方法】<BR> 平成22年11月~平成22年2月(以下施行前)と平成22年6月~9月(以下施行後)に当院回復期病棟を退院した患者226名(男性76名、女性150名)、平均年齢75.0±13.2歳を対象とした。内訳は施行前111名(整形65名、脳血管46名)、施行後115名(整形66名、脳血管49名)。方法としてそれぞれの在宅復帰率、平均単位、FIM改善点数(入棟時点数と退院時点数差)を比較した。<BR> 統計処理は、在宅復帰率はカイ二乗検定、平均単位およびFIM改善点数はt検定を用い、有意水準は5%未満とした。<BR>【結果】<BR> 平均単位は施行前4.3±1.1単位、施行後7.3±0.7単位(p<0.01)、在宅復帰率は76.6%、施行後80.9%(p<0.05)、FIM改善点数は施行前11.9±15.1点、施行後19.0±15.1点(p<0.01)でそれぞれ有意差を認めた。<BR>【考察・まとめ】<BR> 今回、休日加算・充実加算施行前後におけるリハビリ量の変化に伴うリハビリ効果について検討した。<BR>結果として平均実施単位増加に伴い、在宅復帰率、FIM改善点数は有意に向上を認めていた。これは一日におけるリハビリ量増加に伴いより患者のADLに対するアプローチが実施でき患者の一日活動量が増加したためと考える。<BR>今回の結果より集中的に量を確保したリハビリを実施することはリハビリ効果を向上させるうえで有効であると考える。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205624390912
  • NII論文ID
    130006984632
  • DOI
    10.11496/kyushuptot.2011.0.166.0
  • ISSN
    24238899
    09152032
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ