イネRubisco activaseプロモーターの発現特性解析と形質転換体による物質生産への利用

書誌事項

タイトル別名
  • Organ localization of GUS and tryptophan as affected by rubisco activase promoter in rice

説明

植物における有用物質の効率的な生産に資するため、緑色組織で強く発現するプロモーターを単離して特性を解析するとともに、フィードバック制御領域を改変したイネアントラニル酸合成酵素アルファサブユニット遺伝子(OASA1D)を繋いでイネに導入し、遊離トリプトファン(Trp)の蓄積を確認した。<br>葉由来および穂由来の全cDNAをプローブに用いたコロニーハイブリダイゼーションを行い、穂よりも葉で強いシグナルを示すRubisco activase遺伝子のプロモーター領域約2.0kbp(pRCA)を単離し、下流にGUS遺伝子を繋ぎイネに導入した。GUSアッセイの結果、形質転換体の葉身、葉鞘、頴、葯、花粉で発現が認められた。カルスでは発現が認められないが、再分化培地に置床して数日後にGUSスポットが認められ、その後スポット数が増加する傾向があった。根では、明条件下で局所的な発現が認められたが、暗黒条件下では発現が見られず、発現の光誘導性が示唆された。成葉でのGUS活性は35S-El2-オメガプロモーターを用いた場合と比べて2倍から5倍の強さを示した。pRCAの下流にOASA1Dを繋ぎイネに導入した形質転換イネでは、葉身や種子においてユビキチンプロモーターを用いた場合と同程度の遊離Trpを蓄積し、pRCAが物質生産に適した強発現プロモーターであることが示された。今後、circadian rhythmによる発現制御の有無やその影響等を調査していく。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205628020224
  • NII論文ID
    130006988328
  • DOI
    10.14841/jspp.2005.0.835.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ