バキュロウイルス発現系によるヒトリボソーム酸性Pタンパク質の大量発現と発現産物の解析

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タイトル別名
  • Characterization of human acidic ribosomal phosphoprotein expressed by baculovirus expression system

抄録

リボソーム酸性Pタンパク質は, タンパク質合成の翻訳過程において重要な役割を担っているタンパク質である。さらに, C末端配列中に存在するセリン残基がリン酸化をうけ, このリン酸化が, タンパク質の翻訳活性に影響を及ぼすといわれているが詳しいことはわかっていない。そこで, バキュロウイルス発現系を用いリボソーム酸性Pタンパク質を発現させ, 機能解析を行ってきた。しかし, バキュロウイルス発現系を用いて昆虫培養細胞内で発現させたとしても, リボソーム酸性Pタンパク質の発現率は低い。このことについては細胞内に蓄積したリボソーム酸性Pタンパク質のネガティブフィードバックが原因ではないかと考えた。もしそうであるならばリボソーム酸性Pタンパク質を細胞外へ放出させ, 細胞内蓄積を回避させることにより発現量はさらに増加することが期待される。著者らはリボソーム酸性Pタンパク質にミツバチメリチンタンパク質のシグナルペプチド(HBM)を付加した。その結果, リボソーム酸性Pタンパク質の発現量を増加させることができた。今大会では培養細胞ならびにカイコ虫体を用いヒトリボソーム酸性Pタンパク質を大量に発現させ, それを精製した。さらに構造·機能解析を行ったので, その結果について報告する。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205628672384
  • NII論文ID
    130006989077
  • DOI
    10.11416/jsss.jsss72.0.3.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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