イソプレノイド合成経路の制御系の解明にむけた発現相関のネットーワーク解析

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Elucidation of regulatory network for isoprenoid biosynthesis using correlation coefficients from microarray expression data

抄録

我々は工業原材料となる実用植物への応用をゴールとし、シロイヌナズナ培養細胞T87を主に用いた遺伝子発現及び代謝産物の網羅的な測定・解析を行っている。演者らはその中で、天然ゴム形成に関与するcis-プレニルトランスフェラーゼ(cPT)を含むイソプレノイド合成経路に着目して解析を進めている。AtGenExpressのアレイデータ(771セット)を用いて算出された遺伝子間の発現相関係数テーブルを元に、上記イソプレノイド合成系酵素と転写因子の遺伝子リストから遺伝子間の相関関係を見たところ、以下の関係が明らかとなった。1) イソプレノイド生合成のMEP経路の酵素遺伝子は相互に相関関係が強く1つのネットーワークを成すが、MVA経路の方は各種組織由来のデータのサブセットでのみまとまった。ただしMVA経路のphosphomevalonate kinase遺伝子については、定常的な高発現をしておりそのまとまりに含まれなかった。2) 9つあるcPTはそれぞれ、他のcPT及びイソプレノイド生合成の遺伝子とはまとまらず、組織由来データのサブセットでのみいくつかの転写因子とまとまった。<br> 現在、cPT他の酵素遺伝子に対する発現制御の可能性が考えられる転写因子については、T87や植物体において過剰発現あるいは発現抑制した形質転換体を作出中であり、それらの解析結果についても報告する予定である。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205628891776
  • NII論文ID
    130006989229
  • DOI
    10.14841/jspp.2006.0.109.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ