無機炭素濃縮機構を制御する因子CCM1複合体の構成因子P80の解析
書誌事項
- タイトル別名
-
- The analysis of P80, the component of the regulatory factor CCM1, the master regulator of the carbon-concentrating mechanism in <I>Chlamydomonas reinhardtii</I>
抄録
多くの水生光合成生物は、環境中の無機炭素が不足すると、能動的に無機炭素を細胞内に取り込む無機炭素濃縮機構(CCM)を誘導し,効率の良い炭酸固定を行う。細胞が二酸化炭素濃度の低下を検知して、CCMを誘導する機構は未だに不明である。そこで、我々は緑藻クラミドモナスをモデルとしてCCMの制御因子の解析を行っている。変異株の解析から同定された制御因子CCM1は、細胞内で複合体として存在する1)。この複合体の構成成分の候補としてタンパク質P80を見出した。P80はcDNAの解析から605アミノ酸、推定分子質量が64.5kDaの可溶性タンパク質であるが、SDS電気泳動では約80kDaのサイズであったので、翻訳後修飾を受けていることが予想された。P80は、ボルボックスやクロレラでも保存されており、N末端側に1セットのCobWドメインと,C末端側にWWドメインを保持していた。P80遺伝子は、培養中の無機炭素濃度に関わらず発現していた。さらにP80に対する抗体を用いて、細胞内局在ならびにタンパク質レベルでの発現の変化、さらにCCMの誘導における機能的重要性ついて考察する。<br>1) Kohinata et al. Plant Cell Physiol. 49:273-283 (2008)
収録刊行物
-
- 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
-
日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2009 (0), 0588-0588, 2009
日本植物生理学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390001205630526592
-
- NII論文ID
- 130006991273
-
- データソース種別
-
- JaLC
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可