フジハタザオの耐寒性メカニズムの解析
書誌事項
- タイトル別名
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- Analysis of cold-tolerance mechanism of <I>Arabis serrata</I>
説明
フジハタザオ(Arabis serrata )は富士山に生育するアブラナ科・ハタザオ属の多年生植物である.一般にハタザオ属(Arabis)は常緑の葉をもたないといわれているが,フジハタザオは緑葉を維持したまま越冬する.我々は,フジハタザオの耐寒性メカニズムを解明することを目指しているが,これまでにフジハタザオが越冬葉に多量のショ糖を蓄積すること,また,ショ糖合成の鍵酵素であるスクロースリン酸合成酵素(SPS)遺伝子の発現が,秋から冬にかけて増加することを明らかにした.<br> さらに,シロイヌナズナにおいて低温によって誘導され,耐寒性に関わると報告されている,CBFやCOR15遺伝子などのホモログをフジハタザオから単離し,その発現様式を解析した.これらの遺伝子発現の季節変動および低温処理による誘導等を解析した結果,COR15遺伝子やSPS遺伝子は低温によって誘導され,季節のなかでは秋から冬にかけて発現の増加が観察された.一方,CBF遺伝子については,今回単離できた4遺伝子について低温による誘導が観察されず,季節にも関係なく一定量発現していることがわかった.これらの遺伝子発現様式とフジハタザオの耐寒性との関係について考察する.
収録刊行物
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- 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
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日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2008 (0), 0859-0859, 2008
日本植物生理学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205632067584
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- NII論文ID
- 130006993563
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可