青色光に対するイネの伸長抑制反応におけるジベレリンの関与

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タイトル別名
  • Blue light response on the early photomorphogenesis in rice

抄録

私たちは今までにイネのクリプトクロムが青色光下での初期の光形態形成と開花に関与していることを明らかにしてきた。昨年度の本大会で青色光に対する葉鞘・葉身の伸長抑制反応において活性型ジベレリンを不活性化する反応を触媒するGA2oxが関与していることを報告した。<br> 今回は変異体及び発現抑制系統を用いて、イネの3種類のクリプトクロムとジベレリンシグナルとの関係を調べた。cry1b変異体をすでに単離しているが、CRY1a, CRY2遺伝子は変異体がないため、RNAi発現抑制系統を作製した(cry1a-R, cry2-R)。また、CRY1aiRNAi発現抑制系統については、CRY1aとCRY1bのアミノ酸配列の相同性が高いことを考慮してcry1b変異体を用いて形質転換イネを作製した(cry1a-R/cry1b-1)。<br> これらの変異体及び形質転換イネを用いてGA2ox遺伝子群の発現変動を調べたところ、WTで顕著に増大していたGA2ox遺伝子群の発現がcry1b変異体において青色光照射24時間後の発現が減少し、さらにcry1a-R/cry1b-1では光照射後の発現誘導がほとんど見られなくなった。このことから、cry1aとcry1bはともにGA2ox遺伝子群の発現を誘導していることが明らかになった。また、これらの形質転換イネのジベレリン内生量、生理実験を行ったので、それらを合わせて報告する。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205632420480
  • NII論文ID
    130006994108
  • DOI
    10.14841/jspp.2009.0.0863.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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