- 【Updated on May 12, 2025】 Integration of CiNii Dissertations and CiNii Books into CiNii Research
- Trial version of CiNii Research Knowledge Graph Search feature is available on CiNii Labs
- Suspension and deletion of data provided by Nikkei BP
- Regarding the recording of “Research Data” and “Evidence Data”
Where's chimp? Efficient search for face in chimpanzees
-
- TOMONAGA Masaki
- 京都大・霊長研
-
- IMURA Tomoko
- 関学大・文
Bibliographic Information
- Other Title
-
- チンパンジーを探せ!─チンパンジーにおける顔の効率的探索─
Description
チンパンジーやヒトを対象にした視覚探索実験では、表情、視線、正立/倒立など、顔刺激を用いた場合、呈示される刺激数に応じて反応時間が単調に増加するという非効率的(系列的)探索が優位に見られる。しかし、顔以外の刺激の中から顔を見つけることが非常に容易であることは、われわれの日常的な経験でも観察されるし、ヒトを対象にした実験室での知覚・認知実験でも報告されている。ヒトにとっては顔は注意を容易に捕捉する刺激なのである。そして、顔に向けられた注意は視線などの社会的手がかりによって容易にひきはがされ(disengagement)、視線の方向にシフトする。では、チンパンジーではどうだろうか。チンパンジーでは、視線などの社会的手がかりによって注意が反射的にシフトすることは起きにくい。これが、顔への注意が不十分であるためなのかを検討するため、成体のチンパンジーを対象に、チンパンジーの顔、バナナ、家、自動車の写真などさまざまン刺激を用いた視覚探索課題を行った。標的刺激には上記4種類の顔を用い、妨害刺激にはそれ以外の多様な写真(たとえば、コップ、盆栽、鳥など)を呈示した。妨害刺激がすべて同一の写真の場合(単純な画像弁別)、標的刺激の種類に関係なく効率的な探索が認められたが、妨害刺激が同一の知覚的カテゴリーだがすべて異なる写真の場合(たとえば、すべて異なるコップ)や、すべて異なるカテゴリーの写真の場合には家や自動車が標的の場合には非効率な探索が見られ、チンパンジーの顔では効率的な探索が維持された。これらの結果は、チンパンジーでも、ヒト同様に、顔は容易に検出ができ注意を捕捉する刺激であることを強く示唆している。
Journal
-
- Primate Research Supplement
-
Primate Research Supplement 22 (0), 75-75, 2006
Primate Society of Japan
- Tweet
Details 詳細情報について
-
- CRID
- 1390001205634471040
-
- NII Article ID
- 130006996816
-
- Data Source
-
- JaLC
- CiNii Articles
-
- Abstract License Flag
- Disallowed