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Attempts of behavioral analysis on a female infant chimpanzee with cerebral palsy
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- SAKURABA Yoko
- 京都大・霊長研
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- YAMADA Nobuhiro
- 高知県立のいち動物公園
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- TAKAHASHI Ichiro
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- 京都大・野生動物研究センター
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- TAKASHIO Jun'ichi
- びわこ学園医療福祉センター草津
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- TAKESHITA Hideko
- 追手門学院大・心理
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- TOMONAGA Masaki
- 京都大・霊長研
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- HAYASHI Misato
- 京都大・霊長研
Bibliographic Information
- Other Title
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- 脳性まひチンパンジー女児の行動分析の試み
Description
<p>高知県立のいち動物公園に2013年7月14日生まれのミルキーというチンパンジーが飼育されている。ミルキーは出生時の酸素不足により脳性まひを発症し,右上下肢の運動障害に加えて認知行動発達の遅れが見られる。ミルキーのケアやリハビリテーションには,動物園スタッフだけでなく理学療法士や作業療法士,発達心理学などの専門家が,継続的に携わってきた。本報では,今後の取り組みに資するよう,チンパンジーの観察で用いられる手法でミルキーの行動分析を試みた。方法としては,ビデオ記録から,10秒ごとのタイムサンプリング法により,行動(移動,休息,採食,操作運動など),姿勢(立位,座位,腹臥位など),障害のある右脚の向き(外向き,内向き,正常)と右足首の向き(底屈,正常),上肢で何かを掴み体を支えているか,支え手の左右を指標としてデータを収集した。分析には2017年1~3月のうち5日間,計7.5時間のビデオ記録を用いた。各指標から得られた結果の一部として,通常底屈している障害のある右足首の向きが,腹臥位においては底屈の割合が高いが,座位においては正常の割合が高いことがわかった。また,上肢における支え手の左右差はあまり見られないが,徐々に右手を支えにする割合が増加している傾向が見られた。障害をもつチンパンジーの行動発達について,量的データにもとづく客観的評価をおこなう方法はこれまで確立されていない。今回の試みで,もっとも障害が顕著な右下肢と姿勢との関連性,上肢機能の左右差など,ミルキーの行動や障害の状態を客観的に評価することができた。これらの基礎データから,今後どのようなサポートをおこなっていくか,,議論を深められるだろう。さらに過去のビデオ記録の分析を進め,発達と理学療法の効果という両側面から縦断的評価をおこなうとともに,そのほかの指標(行動レパートリーなど)や健常個体との比較も検討していく。</p>
Journal
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- Primate Research Supplement
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Primate Research Supplement 33 (0), 71-71, 2017
Primate Society of Japan
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205635081216
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- NII Article ID
- 130006997542
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
- CiNii Articles
- Crossref
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- Abstract License Flag
- Disallowed