H/D交換 - MSによるATF2転写活性化ドメインとp38 MAPKの相互作用研究
書誌事項
- タイトル別名
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- Interaction between ATF2 transactivation domain and p38 MAPK studied by H/D exchange – mass spectrometry
説明
Mtogen-activated protein kinase (MAPK)は細胞外から刺激に応答して活性化され、細胞表面から核内へのシグナル伝達を担うSer/Thr キナーゼである。上流のMAPKKK、MAPKKによってリン酸化されたp38は核内に移行し、ATF2をリン酸化する。ATF2はcre配列に結合する転写因子であり、N、C末端側にそれぞれ転写活性化ドメイン(TAD)とb-zip構造のDNA結合ドメインを持つ。ATF2_-_TADの構造はNMR法により当研究室で決定されており、N末端側にZnフィンガー構造を持つが、リン酸化の標的となる2つのThrを含むC末端側は特定の構造をとらず、ランダムな構造を持つことがわかっている。また、X線結晶構造解析により、p38の立体構造が決定されており、基質、上流キナーゼの一部の配列を含むペプチドとの複合体の構造も決定されている。本研究で用いた試料はいずれもマウス由来であるが、ヒトとのアミノ酸配列上の違いはp38における2残基のみで、ATF2-TADに関してはマウス、ラット、ヒト、ニワトリで完全に保存されている。ATF2-TADとp38をそれぞれ大腸菌大量発現系にて発現させ、精製した。MAPKKファミリーのMKK6で活性化したp38をATF2-TADとATPと共にインキュベートした試料をESI MSで測定したところATF2-TADのリン酸化が確認され、精製したp38は活性を保持していることが確認された。両試料を用いて、重水素交換法とESI-MSを組み合わせて解析を行っている。重水素交換後、インジェクションから酵素消化、MS(or MS/MS)測定までをon-lineで行う。
収録刊行物
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- 日本プロテオーム学会大会要旨集
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日本プロテオーム学会大会要旨集 2005 (0), 17-17, 2005
日本プロテオーム学会(日本ヒトプロテオーム機構)
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205636235520
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- NII論文ID
- 130006998898
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可