低線量率γ線連続照射マウスの体重増加と要因解析

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  • Analysis on Factors Related to Increase of Body Weight in Mice Continuously Irradiated with Low-Dose Rate Gamma-Rays

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抄録

低線量率(20 mGy/ 22時間/ day)でγ線をSPF環境下で長期連続照射したB6C3F1雌マウスは、非照射マウスと比較して有意に体重増加することが示された(Radiation Research 167, 417-437, 2007)。今回、個別飼育したマウスに低線量率γ線を長期連続照射し、体重変化と摂食量、飲水量及び排泄物(糞)重量との関連を調べる実験を行った。[結果]1)照射開始後12週から36週で照射群の体重に増加傾向が観察され、照射開始後33週(42週齢)で照射群の体重が非照射対照群と比較して有意に重くなった。2)42週齢時の体重の軽重は、17~41週齢までの体重の軽重に強く相関した。3)照射群(n=18)を体重が重いグループ(n=9)と軽いグループ(n=9)とに分け、同様に分類した非照射対照群と、それぞれのグループごとに照射期間中の体重の推移を比較したところ、体重が重い照射マウスの体重が有意に重いことが示された。4)体重増加に関わる要因として摂食量、飲水量及び排泄物(糞)重量の変化を検討したところ、これらの諸要因と体重増加との関連は明らかでなかった。しかし、照射開始後3週から10週で排泄物(糞)重量及び[排泄物(糞)重量/摂食量]比が非照射対照群と比較して有意に高くなることが分かった。本研究は青森県からの受託事業により得られた成果の一部である。

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