ポリマーゲル線量計による小体積物の線量測定

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タイトル別名
  • Polymer gel dosimetry for small volume objects

抄録

放射線量の測定に関して、空洞電離箱線量計が使用されることが多い。しかし、空洞電離箱線量計は空洞内において準電子平衡が成立する必要があり、非電子平衡領域となる小体積物における測定は困難である。そのため空洞電離箱以外の各種固体線量計による測定が試みられているが測定対象と検出器の材質が異なるなどの事由により精確な測定は困難である。<br>ポリマーゲル線量計はラジカル重合反応を利用したパッシブ線量計であり、水、ゲル化剤にラジカル重合反応を起こすビニルモノマーより構成され、放射線を照射すると照射による生じたラジカルとビニルモノマーが重合反応を起こし、ゲルが白濁固化する。照射後の媒体の変化をMRIなどにて測定することにより線量測定が可能となる。<br>測定媒体(ファントム)と検出媒体(線量計)が同媒体であるため非電子平衡領域においても線量測定が可能であり、かつ媒体は水等価物質であるためエネルギー依存性などの影響をうけない。また、線量計であるとともに材質が水等価ゲルであるためそれ自身が任意形状ファントムを兼ねる。<br>我々は、これらの特性を有するゲル線量計を用いて、様々な小体積ファントムに電子線および光子線を照射した際の線量および線量分布を測定し、従来の空洞電離箱による測定等と比較した有用性を報告する。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205641521152
  • NII論文ID
    130007001007
  • DOI
    10.11513/jrrsabst.2009.0.154.1
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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