第1回毒性オミクスフォーラムの開催に際して

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タイトル別名
  • Opening Remarks, 1st Toxicomics Forum

抄録

このたび、第1回毒性オミクスフォーラム(Toxicomics Forum)を、第33回日本トキシコロジー学会学術年会との共催で開催する運びとなりました。<BR> このフォーラムの趣旨は、医薬品、食品等を含む化学物質全般の生態影響について、遺伝子の発現解析(トキシコゲノミクス)、蛋白レベルでの遺伝子発現解析(トキシコプロテオミクス・メタボロミクス)、及びインフォマティクスの最新情報を交換し、時代に即した新しいトキシコロジー研究により、毒性予測・毒性評価の精度向上を図ることにあります。<BR>  トキシコゲノミクスは、化学物質を動物や細胞に暴露して遺伝子発現解析を行うことにより、ゲノムレベルで毒性発現メカニズムの解明や毒性予測を行う学問領域ですが、これについては医薬品に関し、国立医薬品食品衛生研究所と製薬企業17社は、2002年から5年計画の、「トキシコゲノミクスプロジェクト」をスタートさせ検討を続けてきた経緯があります。これに加え、当研究所の毒性部では、対象を化学物質全体に拡大し、遺伝子機能解析を考慮しながら、マウスを用いた化学物質トキシコゲノミクスプロジェクト(いわゆるPercellome Project)を進め、より正確、迅速、高感度、安価なリスク評価系の開発研究を推進しております。本フォーラムにおいて、そのプロジェクト内容が紹介されるはずですが、これに加え、最近のバイオインフォマティクス事情や、エクソンチップやプロモーター解析等の次世代の技術、さらにはトキシコゲノミクスのレギュレーションに関する動向についても講演があります。<BR> 今回のフォーラムは、トキシコロジー学会との共催であることから、学問的に、より広範囲の方々が参加されることを期待しております。また、これを機に、意見交流や情報交換がより一層深まることを期待してご挨拶といたします。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205657082112
  • NII論文ID
    130007002605
  • DOI
    10.14869/toxp.33.0.55.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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