HEPATIC AND INTESTINAL CHANGES IN RATS TREATED WITH A MICROSOMAL TRIGLYCERIDE TRANSFER PROTEIN (MTP) INHIBITOR

DOI
  • Miyazaki Toshiko
    Tanabe Seiyaku Co.,Ltd. Exploratory Toxicology & DMPK Research Laboratories
  • Kume Eisuke
    Tanabe Seiyaku Co.,Ltd. Strategic Research Planning & Management Div., Research HQ.
  • Miwa Satoko
    Tanabe Seiyaku Co.,Ltd. Exploratory Toxicology & DMPK Research Laboratories
  • Toriumi Wataru
    Tanabe Seiyaku Co.,Ltd. Exploratory Toxicology & DMPK Research Laboratories
  • Nakayama Hiroyuki
    Department of Veterinary Pathology, Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo

Bibliographic Information

Other Title
  • Microsomal triglyceride transfer protein (MTP)阻害薬をラットに反復投与した際に認められた肝および小腸の変化

Abstract

【緒言】 Microsomal triglyceride transfer protein(MTP)は肝臓や小腸の小胞体に存在し,トリグリセリドとアポBを結合させ,VLDLあるいはカイロミクロンとして放出させる因子として知られている.従ってMTP阻害作用を有する化合物は,VLDLやカイロミクロンの血中への放出を抑制することにより血中のトリグリセリド値を強力に下げる抗脂血薬として期待されている.今回,田辺製薬で合成されたMTP阻害作用を持つ化合物T-0126を雌雄ラットに2週間反復経口投与し,肝臓および小腸への影響を中心に毒性学的影響を検討した.<BR>【材料・方法】 6週齢の雌雄SD系ラットにT-0126を1,3,10,30および100 mg/kgの投与量で2週間反復経口投与し,最終投与の翌日に血液・血液生化学検査,臓器重量検査,肝および小腸の脂質測定,病理組織学検査などの検査を実施した.<BR>【結果および考察】 化合物投与により血中脂質の低下が認められた.本変化は薬理作用であるMTP阻害作用によるものと考えられた.一方,肝および小腸においては著明な脂肪蓄積が認められた.MTP阻害薬では作用点が肝臓ならびに小腸にあることから,これらの臓器への脂肪蓄積はMTP阻害薬の薬理作用に基づく変化であると考えられた.その他,ASTならびにALT活性値の軽度な上昇や肝臓の肉芽腫巣等,肝臓に対する影響を示唆する変化や,凝固系の変動(PTならびにAPTTの延長)が認められた.これらはMTP阻害作用に基づく小腸での脂質および脂溶性ビタミンの吸収不全に依存する可能性が示唆され,薬理作用の延長上の変化であると考えられた.また,いずれの変化も雄より雌で強く発現し,雌雄差が存在することが示された.

Journal

Details 詳細情報について

  • CRID
    1390001205657120896
  • NII Article ID
    130007002647
  • DOI
    10.14869/toxp.33.0.75.0
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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