Involvement of IL-1 in lipopolysaccharide-induced Parkinson's disease model animal

DOI
  • TANAKA SACHIKO
    Department of Biochemical Toxicology, School of Pharmacy, Showa University
  • ISHII ATSUKO
    Department of Biochemical Toxicology, School of Pharmacy, Showa University
  • OHTAKI HIROKAZU
    Department of Anatomy, School of Medicine, Showa University
  • SHIODA SEIJI
    Department of Anatomy, School of Medicine, Showa University
  • NUMAZAWA SATOSHI
    Department of Biochemical Toxicology, School of Pharmacy, Showa University
  • YOSHIDA TAKEMI
    Department of Biochemical Toxicology, School of Pharmacy, Showa University

Bibliographic Information

Other Title
  • 大腸菌内毒素リポポリサッカライドを用いたパーキンソン病モデル動物の作成と神経変性機序におけるIL-1βの役割

Abstract

【目的】パーキンソン病 (PD) はドパミン神経の脱落を特徴とし、動作緩慢、無動、筋固縮等の運動機能障害を伴う神経変性疾患である。PDの神経変性メカニズムは未だ解明されておらず、その進行には炎症性変化と酸化ストレスが大きく関与すると考えられている。グラム陰性菌桿菌の細胞外膜を構成するリポ多糖で、大腸菌の内毒素として知られているリポポリサッカライド(LPS) は免疫細胞刺激物質であり、中枢においては免疫担当細胞であるミクログリアが応答する細胞として知られている。そこで、本研究はマウス黒質内にLPSを投与することで炎症を惹起させ、PD動物を作製することを試み、その神経変性機序について検討を行った。【方法】実験動物にはBALB/c系雄性マウス、IL-1 KO、TNFα KO マウスを用いた。マウスに中脳黒質網様体内へのカニューレ留置手術を施し、7日間の回復期間の後、PBSに溶解したLPS (5 µg/2 µl)と対照群には2 µlのPBSを単回または5日間連続投与した。ミクログリアの活性化状態、酸化ストレス、神経細胞死などの検討には免疫染色を用いて検討した。また運動機能の評価も併せて行った。【結果及び考察】LPSの5日間連続投与によって、野生型マウスではIL-1βの発現増加およびミクログリアの活性化が顕著に生じ、ミクログリアは突起を殆ど持たないアメボイド型に変化し、食細胞へと分化していた。また、LPS 連続投与マウスでは明らかな運動失調が認められた。神経細胞死を観察したところ、投与直後の時点では全く見られなかったが投与後21日を経過すると神経細胞死も認められた。一方、IL-1 KO マウスでは運動機能の失調が観察されなかった。TNFα KO マウスでは野生型と同様に運動機能の失調が認められた。これらの結果は、脳内の炎症性変化が神経機能変性に繋がること示唆している。またその過程ではIL-1の発現が不可欠であることがわかった。

Journal

Details 詳細情報について

  • CRID
    1390001205657682048
  • NII Article ID
    130007003007
  • DOI
    10.14869/toxp.38.0.20084.0
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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