改良STE法を用いた口腔粘膜刺激性試験代替法の開発
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- 山口 能宏
- 小林製薬(株)中央研究所
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- 中村 牧
- 小林製薬(株)中央研究所
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- Lina BIAN
- 中華人民共和国上海出入境検験検疫局
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- Xiaolin LI
- 中華人民共和国上海出入境検験検疫局
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- Lu QIU
- 中華人民共和国上海出入境検験検疫局
書誌事項
- タイトル別名
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- Development of alternative to oral mucous membrane irritation test by modified STE test
説明
【緒言】日本において歯磨剤などの口腔製品は医薬品,医薬部外品または化粧品に分類され,それら製品や原料の口腔粘膜刺激性はラッ ト,モルモット,ハムスター等を用いて評価されることが一般的である。一方,これまで中国における口腔製品の分類は不明確で,一 昨年より化粧品に分類されたが,口腔粘膜刺激性が評価されることはまれである。上海出入境検験検疫局は市場に流通する国産,輸入 化粧品の安全管理を行っており,今回は3Rsの理念に沿って口腔粘膜刺激性試験代替法の開発検討を行った。<BR> 【方法】口腔粘膜刺激性試験はCTFAガイドラインを参考にHartley系雌性白色モルモット(5-7週齢)を用いて評価した。代替法はウサギ 角膜由来細胞(SIRC)に被験物質(濃度5.0%, 0.5%, 0.05%)を短時間曝露させて細胞生存率を評価する改良STE法を用いた。口腔製 品の汎用原料10種と製品5種をそれぞれ試験し,動物試験結果との一致率を評価した。<BR> 【結果・考察】殺菌剤や界面活性剤として製品に配合されるCPCやSLSは動物試験で強い口腔粘膜刺激性を示し,基剤用途で配合される 濃グリセリンやソルビット液は口腔粘膜刺激性を示さなかった。また,製品5種はいずれも極めて弱い口腔粘膜刺激性を示した。これ らの結果は改良STE法の結果と良く一致していた。しかし動物試験において強い粘膜刺激性を示したエタノールは改良STE法のいずれ の暴露濃度においても「無刺激性から弱い刺激性」に分類され偽陰性となり,ラウロイルサルコシンナトリウムは「中等度の刺激性から 強い刺激性」に分類され偽陽性となった。本発表では水不溶性物質や異なる細胞における改良STE法の結果も合わせて報告する。
収録刊行物
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- 日本トキシコロジー学会学術年会
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日本トキシコロジー学会学術年会 37 (0), 237-237, 2010
日本毒性学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205658834304
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- NII論文ID
- 130007003748
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可