Diclofenacの反応性代謝物に及ぼすLipopolysaccharideの生体内影響
書誌事項
- タイトル別名
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- In vivo effect of lipopolysaccharide on reactive metabolites of diclofenac in rats
抄録
【目的】特異体質性薬剤毒性(IDT)の発症機序は不明であるが,免疫系及び反応性代謝物の関与が示唆されている。Lipopolysaccharide (LPS)により免疫系を賦活化された動物は,IDTモデルとしての有用性が報告されているが,LPSは薬物代謝酵素も制御するため, 反応性代謝物の生成に関してもLPSが何らかの影響を与えている可能性が推察される。今回,反応性代謝物として知られるquinone imineを経由して代謝されるdiclofenac(DCF)をIDTの肝障害モデル化合物として用い,in vivo条件下でのDCFの反応性代謝物生成に 及ぼすLPSの影響について検討した。<BR> 【方法】7週齢の雄性ラット(Crl.CD(SD))にLPSを静脈内投与し,肝ミクロソームを調製した。肝ミクロソーム中のP450含量,テス トステロン及びDCFの水酸化酵素活性を測定した。さらに,dansyl-GSHを捕捉剤として,DCFのGSH付加体量を測定した。次に, LPSを前処置したラットにDCFを腹腔内投与し,肝臓中の共有結合したDCF及びその水酸化体を測定した。別途,肝障害マーカー(ALT 及びAST)を測定した。<BR> 【結果】LPS及びDCFの併用投与により,各単独投与時に比してALT及びASTの上昇が認められた。肝ミクロソーム中のP450含量,テ ストステロン及びDCFの水酸化酵素活性は,LPSの投与量の増加に伴って減少し,LPSによる明らかな代謝抑制が認められた。また, DCFのGSH付加体もLPSの代謝抑制に伴った減少が認められた。肝臓中の共有結合したDCF及び4’-水酸化体は,LPSの代謝抑制に伴 う減少はみられず,むしろ5-水酸化体は有意に増加した。以上より,LPSはDCFの肝代謝を抑制すると考えられるが,生体内では,反 応性代謝物に対して別に何らかの影響を及ぼすと考えられた。
収録刊行物
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- 日本トキシコロジー学会学術年会
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日本トキシコロジー学会学術年会 37 (0), 280-280, 2010
日本毒性学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205659001088
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- NII論文ID
- 130007003914
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可