不法投棄現場における場内井戸を用いた支障除去対策

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タイトル別名
  • Countermeasure for drawback removal using multipurpose wells on the illegal dumping site

抄録

埼玉県内の不法投棄現場において、生活環境保全上の支障を除去するために廃棄物の一部撤去が行われた際に、多目的井戸を設置した。本研究では、この井戸を用いた内部状況の調査、及び硫化水素ガス発生時の防止対策を実施した。内部温度のモニタリング結果より、内部は60℃以上の高温部分が不均一に存在し、高濃度のメタンも観測されていることが示された。水平方向及び深度方向の温度分布を求めることにより、内部の発行状態が推定できた。また、硫化水素ガスの抑制対策として塩化第二鉄溶液を多目的井戸から注入することにより硫化水素ガスの発生が抑制されることが明らかにされ、緊急的な対策として有効であることが明らかにされた。最終処分場のように日常的な管理が難しい不法投棄現場では、環境へのリスクを低減するための改善対策は必須であることを踏まえ、多目的井戸を活用した安定化促進対策の確立が今後の重要な課題である。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205667534720
  • NII論文ID
    130005034279
  • DOI
    10.14912/jswmepac.19.0.265.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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