足部インソール装着による歩行時の足圧中心軌跡変動量への影響

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【目的】<BR>インソールを装着させた時の、荷重による足部外形状変化と歩行時の足圧中心軌跡(COP)の変動量を計測し、インソールの足部運動への影響を明らかにすることを目的とした。 【対象】<BR>実験に同意の得られた女性18名(平均年齢19.9歳)である。 【方法】<BR>インソールは、端座位半荷重下で成型する方法で作製した。インソールを装着した状態で、足部外形状の測定にはINFOOTを用い、端座位と立位の2条件で足部の3次元形状を計測した。荷重による足部外形状変化指標として足長、前足部幅、踵幅、内ふまず長、外ふまず長、母趾外反角、小趾内反角、舟状骨高、踵傾斜角の9項目の足長に対する変化率を算出した。また、歩行時のCOPの計測にはF-scanを用い、足部を長軸方向に5等分した後方より20%領域・40%領域・60%領域・80%領域・100%領域におけるCOPの前後方向成分と側方向成分について歩数分の変動量(分散係数)を算出した。統計学的分析には、多変量相関係数を求めた。 【結果】<BR>インソール装着による歩行時のCOP前後方向成分について、相関係数が0.6以上もしくは-0.6以下を認めた項目は、20%領域と母趾外反角、60%領域と前足部幅、80%領域と足長・内と外のふまず長・母趾外反角、100%領域と足長・踵幅・内ふまず長・舟状骨高であった。COPの側方向成分については、20%領域と踵傾斜角、40%領域と踵幅、60%領域と前足部幅・内ふまず長、80%領域と母趾外反角、100%領域と踵幅であった。 【考察】<BR>今回の成型方法で作成されたインソールを装着することにより、荷重による後足部の外形状変化は、歩行時の足部の20%・40%・100%領域におけるCOPの側方向成分に影響し、荷重による前足部の外形状変化は、歩行時の足部の20%・60%・80%・100%領域におけるCOPの前後方向成分に影響していると考えられた。

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