自己関連付け処理と自動処理と感情処理が適応的記憶に及ぼす影響
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- 野内 類
- 中央大学 文学部
書誌事項
- タイトル別名
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- The effect of self-referent, automatic and emotional processing on benefit of adaptive memory
説明
符号化時にサバイバル判断を行うと記憶成績がもっとも良くなる現象を適応的記憶と呼び、記憶の進化心理学的・適応的意義を示す現象であると考えられている(e.g. Nairne et al., 2007)。本研究は、自己関連付け処理と自動処理と感情処理が適応的記憶に及ぼす影響を検討した。実験1と2は、刺激の呈示時間を、6秒(実験1)、2秒(実験2)と操作した。実験3は、快・不快・中立語を用いて実験を行った。すべての実験では、符号化時にサバイバル判断、自伝想起判断、意味処理判断を用いた。実験の結果、1) 刺激呈示時間が短くてもサバイバル判断は自伝想起判断よりも記憶成績が良く、2)刺激語の感情価に関係なく適応的記憶が生起した。以上の結果より、自己関連付け処理や感情処理は適応的記憶の生起に影響を及ぼさないことが示された。また、適応的記憶は自動的に生起する現象であることが明らかになった。
収録刊行物
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- 日本認知心理学会発表論文集
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日本認知心理学会発表論文集 2009 (0), 32-32, 2009
日本認知心理学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205675152384
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- NII論文ID
- 130005036443
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可