共感覚の脳機能イメージング
書誌事項
- タイトル別名
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- An fMRI Study of synesthesia
- Brain Activity in Colored-hearing When Listening to Tonal Music
- 音楽色聴の検討
抄録
「音を聞くと,色が見える」という現象は,色聴と呼ばれており,共感覚の1つとして知られている.我々は,色聴の中でも音楽の調性に対して色を感じる現象(ハ長調-白色,ト長調-水色など)に注目し,脳機能イメージングを行い,共感覚のメカニズムに対する考察を行った.実験1では,色聴保持者2名と非色聴保持者11名に対して,調性音楽を聴取している時の脳活動を計測した.その結果,色聴保持者において紡錘状回,右下頭頂小葉,補足運動野,小脳が特有の賦活領域として確認された.またSEMを用いて,各領域間の機能結合について検討した結果,色聴保持者に共通して左聴覚野→補足運動野→右小脳→色知覚部位のパスが確認された.色聴保持者において見られた右下頭頂小葉,補足運動野,小脳は,それぞれ音楽の知覚や予測に関連の深い領域であることから,音楽色聴の共感覚メカニズムとして,補足運動野が下頭頂小葉にフィードバックを行い,下頭頂小葉が色知覚を引き起こすという仮説の可能性が示唆された.
収録刊行物
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- 日本認知心理学会発表論文集
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日本認知心理学会発表論文集 2009 (0), 67-67, 2009
日本認知心理学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205675201536
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- NII論文ID
- 130005036481
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可