選択のオーバーロード現象の再現性
-
- 有賀 敦紀
- 広島大学大学院総合科学研究科
書誌事項
- タイトル別名
-
- Reproducibility of choice overload phenomenon
説明
商品選択肢が多くなるほど,消費者の購買率や満足度は低下することが報告されている。この現象は「選択のオーバーロード現象」と呼ばれ,過剰な選択肢が消費者の認知負荷を高め,その結果として購買行動を阻害することを示している。しかし,この現象の再現性については疑問視されているのが現状である。本研究は,参加者の認知負荷を実験的に操作して,この現象の再現を試みた。まず参加者は,空間的に配置された選択肢の中から好みの選択肢ベスト3を決めるという順位づけ課題を行った。その結果,選択肢の多寡は順位づけに対する満足度に影響を与えなかった(実験1)。しかし,選択肢を逐次的に呈示して参加者の認知負荷を高めたところ,選択肢が多い条件において順位づけに対する満足度は低下し,選択のオーバーロード現象が生じた(実験2)。以上の結果は,選択のオーバーロード現象が認知負荷の高い状況において再現可能であることを示している。
収録刊行物
-
- 日本認知心理学会発表論文集
-
日本認知心理学会発表論文集 2017 (0), 28-, 2017
日本認知心理学会
- Tweet
キーワード
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390001205676373504
-
- NII論文ID
- 130006172180
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可