手で使用する道具の認知過程を説明する脳内シミュレーション仮説:

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タイトル別名
  • An internal simulation hypothesis for cognitive process of graspable tools
  • 道具らしさとつかみ易さの関係

抄録

手で使用する道具の認知メカニズムを説明するための脳内シミュレーション仮説では,手の身体モデルを用いた把持運動の脳内シミュレーションによって評価された把持可能性が重要な役割を果てしている.この観点から,道具らしいと感じるサイズ(道具らしさ)とつかみ易いと感じるサイズ(つかみ易さ)について計測した(Scheffeの一対比較法). 両計測において,各道具の8種類のサイズの画像を用いて対比較を行い,各サイズの尺度値を求めた.より大きな物がつかめるように変形した手の身体モデルを学習したとき,道具らしさ,およびつかみ易さとも増加傾向を示した.さらに,各道具に対する道具らしさとつかみ易さのそれぞれの尺度値の間には非常に強い相関関係(0.9)が認められた.この結果は,道具の認知過程と把持可能性が密接に関係していることを示唆しており,これらの結果は我々の仮説の妥当性を指示している.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205676934272
  • NII論文ID
    130006172251
  • DOI
    10.14875/cogpsy.2017.0_86
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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