絵画鑑賞時の身体動作が評価および眼球運動に及ぼす影響
書誌事項
- タイトル別名
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- The influence of body movements on appraisal and eye movement during painting appreciation
説明
絵画の中の点描やストロークなどの筆づかいと一致または不一致の手の動きをすることで絵画の好ましさの評価が変わることが最近の研究によって示されている。この原因として視覚の関与が考えられたため、本研究では眼球運動を指標として絵画鑑賞時の身体動作が視線に及ぼす影響について検討した。その結果、点描画を描くときの動作をすると点描画に対する好みは高くなり、視線の平均停留時間は長くなることが示された。この結果は、鑑賞者の注意が手の動きと一致した筆づかいに向けられ、何が描かれているのかよりもどうやって描かれているのかに着目して目の動きが減ったことによると推測された。このように、本研究では身体動作が絵画の知覚過程に影響を及ぼすことが示されたが、知覚と評価の関連性やストロークの動作は好みの評価および眼球運動のどちらにも影響が無かったことに関しては、更なる検討の必要があるだろう。
収録刊行物
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- 日本認知心理学会発表論文集
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日本認知心理学会発表論文集 2017 (0), 85-, 2017
日本認知心理学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205676935168
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- NII論文ID
- 130006172252
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可