筆記行動支援システムの提案

DOI
  • 伊藤 和之
    国立障害者リハビリテーションセンター(自立支援局)
  • 加藤 麦
    国立障害者リハビリテーションセンター(自立支援局)
  • 伊藤 和幸
    国立障害者リハビリテーションセンター(研究所)
  • 石川 充英
    東京都視覚障害者生活支援センター(自立支援課)
  • 清田 公保
    熊本高等専門学校(人間情報システム工学科)
  • 江崎 修央
    鳥羽商船高等専門学校(制御情報工学科)
  • 奈良 雅之
    目白大学大学院(心理学研究科)
  • 福田 文彦
    明治国際医療大学(鍼灸学部)
  • 内村 圭一
    熊本大学大学院(自然科学研究科)

抄録

【研究目的】<BR> 本研究は、点字や普通文字、PCでの文字入力に困難を有し、ノート・テイキングに苦慮する中・高齢層中途視覚障害者の自立訓練、学習、就労を支援する文字入力システムの開発をとおして、筆記行動を促進するリハビリテーション・サービスを創造することを目的とした。<BR><BR>【研究方法】<BR> 1年目は開発する文字入力システムの適合に関する仮説の形成、2年目は、自立訓練、理療教育、福祉工学の3研究分科会を組織し、文字入力システムの開発と筆記行動支援システムの仕様策定、3年目は、筆記行動支援システムを開発することとした。また、普及の準備として、筆記行動支援研修プログラム案を策定し、地域でのワークショップを開催し、検証することとした。<BR><倫理面への配慮> 本研究は、当センター倫理審査委員会の承認の下で実施した。<BR><BR>【研究結果及び考察】<BR> 1)点字タイプライター式文字入力システム、2)手書き式文字入力システム、3)予約管理・予診票・施術録作成システムを開発した。エンドユーザーによる試用評価により、システムの有効性が実証されたが、編集機能の強化やより細かなニーズへの対応が課題として挙げられた。点字タイプライター式システムは製品化が実現した。2012年度中に発売予定である。また、文字入力システムの利活用の一提案として、教育・訓練システム、教育・訓練教材を開発し、全体をワンパッケージとして、「筆記行動支援システム」を提案するに至った。地域での普及活動については、その意義が確認されるとともに、支援システムとエンドユーザーをつなぐ存在の重要性が示唆された。<BR><BR>【今後の課題】<BR> 視覚障害リハビリテーション分野における新規リハ・サービスの普及方法の開発である。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205678426752
  • NII論文ID
    130005456800
  • DOI
    10.11507/jarvi.21.0_77
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ