ウズラ卵を用いたピータン調製方法の検討

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タイトル別名
  • A study about the preparation of the pidan which used a quail egg.

抄録

<BR>【目的】ピータンの歴史は諸説あるが、1319年刊行の『農桑衣食撮要』に記載があったと言われるほど古いもので、17世紀には一般的な食物として中国で普及していた。日本でも中国本土、台湾、香港からの輸入品や日本で生産されたものが流通している。しかし、演者が調査したところ、食物系の短大に入学した学生でも、ピータンを食べたことが無いと答えた学生が6割以上もいた。ピータンは、たんぱく質のアルカリによる変性を利用した珍しい食品であり、独特な苦味と匂いを経験させることは食育としても重要ではないかと考える。食の安全性が問題となっていることから、家庭の中でピータンを調製し、利用できることを目指して検討を行った。<BR> 【方法】ピータンの調製方法を文献調査した結果、塗布法、浸漬法が代表的であった。それぞれの方法から調製方法を選択し、日本で入手しやすい鶏卵およびウズラ卵を用いて、ピータンを調製した。その結果から、成功率が高く、調製しやすい方法を選択した。さらに、その調製方法を変えることによって、ピータンの出来あがり状態の違いやその調製過程における組織変化およびpH、色調の変化について検討を行った。<BR> 【結果】塗布法は材料の入手が難しく、調製にも時間と手間がかかった。浸漬法は浸漬液の調製および途中での観察が容易であることから、浸漬法を選択した。また、鶏卵にくらべてウズラ卵は調製期間が短く成功率も高くなった。中には最高級ピータンといわれる松花蛋(卵白と卵黄の間に松の花形の結晶が見られるもの)も出来上がった。サイズが小さいのでオードブルとしての利用も期待できる。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205688739840
  • NII論文ID
    130007009465
  • DOI
    10.11402/ajscs.21.0.2103.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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