クリーミングパウダーがハンバーグの物性と風味に及ぼす影響

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タイトル別名
  • Effect of creaming powder on the physical properties and taste of hamburger steaks

抄録

【目的】コーヒー飲用時によく利用されているクリーミングパウダーは、牛乳やクリームに比べて保存性に優れ、熱や酸にも強く、コーヒー等にコクや乳味感を付与する上で便利な食品である。本研究ではコーヒーへの用途に限定されがちなクリーミングパウダーを調理用途に使用することを目的とし、ハンバーグに使用した時の効果を検討した。<BR>【方法】ひき肉、炒めた玉ねぎ、卵に、肉に対して0から20%の間で量を変えたクリーミングパウダー(主原料が乳製品のタイプ)を添加してハンバーグ生地を焼成し、機器分析によるテクスチャー測定と焼成後の重量の測定を行なった。機器分析では、破断点における荷重値(破断応力)や面積(破断エネルギー)等の破断特性を測定した。さらに、食感・風味に関する官能評価を30、40代の女性を対象にして行なった。<BR>【結果】クリーミングパウダーをハンバーグへ添加した時の添加量と破断応力には関係性はあまり認められなかったが、破断エネルギーについては、クリーミングパウダーを添加していないものよりも添加したハンバーグの方が小さい傾向にあった。また、焼成後の重量はクリーミングパウダーの添加量が多いほど増加する傾向にあった。官能評価の結果、クリーミングパウダーを添加していないものより、添加したハンバーグの方がやわらかいと評価され、機器分析による破断エネルギーの測定結果と類似し、その食感は好まれた。また、クリーミングパウダーの添加により肉臭さが少なくなる等、おいしさの評価も高かった。クリーミングパウダーをハンバーグに利用すると、食感がやわらかくなるとともに、風味の向上にも効果があることが認められた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205689422208
  • NII論文ID
    130007010291
  • DOI
    10.11402/ajscs.18.0.81.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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