黄河全流域地下水位数値シミュレーションにむけた地下水資源需要推計マップの試作
書誌事項
- タイトル別名
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- Estimation map of groundwater resource demand in the Yellow River Basin, China: For numerical simulation of groundwater level
抄録
<BR> 著者らは、黄河流域(華北平原を含む)における地下水位挙動の数値シミュレーションによる再現に必要な地下水需要の空間分布を、高解像度のグリッドベースで把握すべく、そのための各種手法開発を行ってきた(一ノ瀬ら,2004;2005)。本報告では、農業・工業・生活の3大カテゴリーについて、1996年時点におけるそれらの空間分布の推計結果を示す。<BR> 農業用水については、耕地面積当たりの地下水取水量が一定という仮定のもとに、耕地面積の多寡で取水量(黄河水資源公報および海河流域水資源公報などによる省級行政単位別値)をグリッド(実際は県級行政単位ごとのポリゴン:平均的には20km2グリッドに相当するサイズ)へ配分する。大都市の近郊を中心に、華北平原の半分ほどの地域において1km2当たり年間12~23万tをくみ上げている。これは1120m四方に換算して年間約15~29万tに相当する。また、黄河本流に沿った地域の上流~中流においては、地表水に依存できるためか取水量は少ない。多いところでも1120m四方に換算して年間約4~7万t程度である。<BR> 工業用水および生活用水については、米国軍事気象衛星による地上夜間光画像データDMSP/OLSの輝度値当たりの地下水取水量が一定という仮定のもとに、輝度値の多寡で取水量(同上)をグリッド(約1120m四方)へ配分する。工業用水については、華北平原の大都市や鄭州、洛陽、西安、銀川、蘭州、西寧などにおいてグリッド当たり年間13~67万t(ポリゴンベースではグリッド当たり年間約7~27万t)をくみ上げている。山西省の汾河流域ではその数分の1程度の水準である。衛星画像上のノイズと思われるゾーン(内蒙古地区や黄土高原付近など)もこの水準の値を示している。また、黄河本流に沿った地域の上流~中流においては、地表水に依存できるためか取水量は少ない。さらに、グリッドベースとポリゴンベースとの値に最大2倍程度の開きが存在し、これは高輝度地域の連担状況、つまり、光に埋もれた闇の部分の存在による。生活用水については、華北平原の大都市や鄭州、洛陽、西安などにおいてグリッド当たり年間12~57万t(ポリゴンベースではグリッド当たり年間約6~23万t)をくみ上げている。つまり、工業用水と生活用水はほぼ同じ水準といえる。<BR><BR> 文献<BR> 一ノ瀬ほか(2004):環境システム研究論文発表会講演集,32,551-556<BR> 一ノ瀬ほか(2005):地球環境シンポジウム講演論文集,13,329-334<BR><BR>
収録刊行物
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- 日本地理学会発表要旨集
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日本地理学会発表要旨集 2007s (0), 199-199, 2007
公益社団法人 日本地理学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205691914112
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- NII論文ID
- 130007014148
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可